高齢者介護施設の稼働率を上げるには
稼働率を下げる要因の一つは、入居者が入院してしまうことです。入院防止は収支上のメリットだけではなく、入居者のQOL向上に繋がりますので、積極的に対処すべき課題だと思います。それでは、どうしたら入院が防げるのでしょうか。
対策の一つは、在宅医療や施設での看取りに理解が深い医療機関との連携です。肺炎の早期発見と投薬などにより入院を防止できます。また、誤嚥性肺炎の防止には、口腔ケアの徹底が有効です。口腔ケアについては、介護保険施設では口腔衛生管理体制加算が算定できますが、グループホームや他の居住系サービスでも今後算定する可能性があるようです。
もうひとつの対策は、転倒骨折の予防です。歩行能力を維持改善するための訓練を行い、転倒を予防します。また、直接的な身体能力の原因以外にも、脱水症状や睡眠導入剤の影響でふらついてしまうことがあるため、これらの対処・対策も効果があります。訓練時の安全確保には注意が必要です。
そして、なるべくおむつを使わないことも尿路感染症の防止に繋がり、入院防止になるようです。
入院の要因となる疾病は肺炎が一番多いのですが、複合的な対策で入院防止を図ることで効果があがり、施設の稼働率が向上するようです。皆様の施設でも是非トライしてみて下さい。
私達福蔵でも、建築・設備機器・備品などを通じて、入院防止対策に繋がることをご提案していきたいと思います。